ストレス対処法

ストレスとの上手な付き合うコツ

現代社会において、ストレスのない人はいません。しかし、ストレスをそのまま放置しておくことは、心身ともにマイナス要因となります。病院に行く前に、まずご自身で対処することも必要です。

ストレスと上手く付き合うにはまず第1にストレスに早く気づくことです。そして第2にストレスを解消する具体的な行動を起こすことです。ストレスに対応する方法は「別の方法でストレスを解消する」と「ストレスの捉え方を変える」の2つが挙げられます。

◆ストレスに気づくために

まず、ストレスを感じる原因が何か、もしくは誰が原因であるかを特定してみましょう。その方法として、「思いつくことをノートなどに書き出す」ことが有効です。文字化することで、ストレスの原因が明確かつ客観的になり、ストレスの対処法が見つかる場合が往々にしてあります。

「別の方法でストレスを解消する」

ストレスの解消のためには、心と体の興奮を鎮めることが必要です。
不安やイライラを鎮めると、冷静な判断ができるようになります。気分への対処法はリラックスした状態を作ることが基本です。体の興奮を鎮めるためには、運動などで身体を動かすことが体のストレス反応の解消につながります。

◆胃腸に良い食事

ストレスが続くと、人によって不眠・頭痛などの症状のほか、神経性胃腸炎など消化器系の疾患にかかることが多くあります。そんなときに、すぐに始められて日々の生活で実践できるのが食事法です。消化を助ける大根、長芋、人参、小松菜などのほか、たんぱく質・炭水化物などバランスの良い食事を積極的に摂りましょう。
逆に避けたほうがよいものとして、甘いもの、脂っこいもの、冷たいもの、刺激物などがあります。これらは胃腸だけではなく、体全体に悪影響があるので控えめにしましょう。

◆良い汗をかく

精神的な疲れを溜めないように、適度な運動や入浴などで良い汗をかくことは大切です。ウォーキングやストレッチで汗をかくことで、体内の余分なものを出し、ストレス解消につながります。そして、筋肉をつけると代謝もアップして健康にもとても良いです。動くのが苦手な人は、カラオケで腹筋を使って大声を出し発散することで、ストレス解消に。

◆深呼吸

身体を動かした後や、緊張をほぐしたいときは、深呼吸を繰り返すことが有効です。まず、おへその下の丹田(おへそから指3~4本下)を意識して、下腹部に空気を入れる感覚で鼻から息を吸い込みます。下腹部にたっぷり空気を入れて息を5秒止め、次に10秒かけてゆっくりと息を吐き切ります。何回か繰り返すと呼吸が落ち着いてきます。

◆笑顔

ストレスで心身が緊張状態にあるときは、血流の循環が悪くなっています。そんなときは、多少無理をしてでも笑顔をつくってみましょう。鏡を見て口角を上げて「ニッ」と、ほほえむだけでも、気のめぐりが良くなり、つまらなかった気分が少しは楽になります。「笑う角には福きたる」ということわざがありますが、楽しいから笑うのではなく、笑っていると気分が高揚してくるものです。ツライときこそ、つくり笑いをためしてみましょう。

◆自分にごほうびをあげる

自分に興味のあることは、疲れず続けられるだけでなく、活力がわいてきます。大変な仕事や問題に取り組んでいるときこそ、「楽しいこと」や「興味がもてること」で息抜きすることが大切です。趣味に打ち込んだ結果、いつの間にか疲れやストレスを忘れられることもあるでしょう。

「ストレスの捉え方を変える」

過度のストレスはその人にとって負担になりますが、適度なストレスはモチベーションを上げ、良い刺激になる場合もあります。ストレスがない社会はありえないので、ストレスのマイナス面ばかりに注目するのではなく、ストレスに前向きに対処することが重要です。ただ、受けたストレスが大きければ大きいほど、克服するのに時間がかかるため、長い目で見る必要があります。

◆大局的に考える

どんなことでも考え方はひとつではありません。同じように、どれほど小さな行動でも、大局的に考えることで「大きな意味や目的」が見えてきます。仕事で遅くまで残業している時も「キャリアのために頑張っている」と考える方がモチベーションを維持しやすいでしょう。もし、何かミスや失敗をしても事実を受け入れて、その失敗から学ぶ姿勢を持つと、大変な時でもストレスを減らして、パフォーマンスを維持できるものです。

◆少しずつ前進する

最初からすべてのことを完璧にこなそうと考えている人は、物事がうまくいかないと、自信を失い不安やストレスを感じます。それに対して、今の自分が過去の自分と比較して少しでも改善しているかどうかにポイントを置いている人は、成長する過程でのミスや失敗はつきものと認識しています。このような考え方はストレスを感じることを減らせます。

自分で解決できないときは…

自分でさまざまな努力をしてみたとしても、改善しないときは、心療内科など診療科の門を叩いてみましょう。最初は少し勇気が要るかもしれませんが、専門家の意見を聞く良い機会と捉えると診療にかかりやすいでしょう。自分に合った薬剤を処方してもらって症状が改善したり、認知行動療法や行動パターンを変えるアドバイスで症状が軽快することもあります。

以上、ご自身に合った方法を見つけて、ストレスを解消しましょう。

Top