どんな健診があるか?
健診の種類
健康保険(社会保険)の被保険者の場合(任意継続被保険者を含む)
大きくは、一般健診、付加健診、各種がん検診、肝炎ウイルス検査などがあります。
一般健診1. 既往歴及び業務歴の調査
2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
3. 身長※、体重、腹囲※、視力及び聴力の検査
4. 胸部エックス線検査※及び喀痰検査※
5. 血圧の測定
6. 貧血検査※:血色素量及び赤血球数
7. 肝機能検査※:GOT、GPT、γ-GTP
8. 血中脂質検査※:LDLコレステロール、HDLコレステロー ル、血清トリグリセライド(中性脂肪)
9. 血糖検査※
10. 尿検査:尿中の糖、潜血及び蛋白の有無の検査
11. 心電図検査※
※がついた検査は、一定の条件をクリアした場合、省略されることもある
付加(オプション)健診これは、健康診断を行う健保組合などによって少し違いがありますが、多くの場合は、以下のような検査項目が用意されています。
●肝機能のうちアルブミン値や総ビリルビン値など
●呼吸機能の検査(肺活量など)
●眼底検査
●腹部超音波検査など
一般健診の申込時に追加選択すると一度に検査をうけることができます。
各種がん検診これも、健康診断を行う健保組合などによって少し違いがあります。子宮がん検診(子宮頸がん)、乳がん検診、肺がん検診、胃がん検診などがあり、一般健診と併せて申し込みます。
検査の内容によっては、一般健診を行う場所(医療機関や健診センターなど)とは、別の医療機関で検査を行うこともありますが、検診の補助を受けられる医療機関がどこかを教えてもらえます。
一般健診については、1年に1回受診できますが、付加健診や各種がん検診は、検査を受けられる年齢が決まっている(健保組合によって違う)ので、自分の年齢で何の検査が受けられるのか、確認しましょう(下図)。組合によっては被扶養者に検診補助を出してくれるところもありますので上手に利用しましょう。
※「協会けんぽ」では、被扶養者は特定健診(40歳以降)が受診できますが、健保組合によっては、「被扶養者になったら年に1回の基本健診も受診可」というところもあります。
国民健康保険による健康診断
健診の内容は、健保組合による健康診断とほぼ同じです。こちらは、地方自治体(市区町村)単位で行われているため、住んでいる地域によって全体的な検査項目に多少の違いはありますが、一般健診については、どこの自治体でも同じ項目の検査を受けることができます。
付加健診や各種がん検診は、自治体によって検査項目の違いはありますが、例えば、子宮がん検診(子宮頸がん)、乳がん検診、肺がん検診、胃がん検診などがあり、年齢によって受けることが出来る内容が変わります。
ただし、地方自治体が行う国民健康保険による一般健診は、基本的に40歳以上が対象となります。(法律上、「40歳以上は、特定健診・特定保健指導を受けること」と決まっているためです。)
特定健診・特定保健指導とは
基本的には40歳以上になると「特定健診・特定保健指導」の対象となります。特定健診の検査項目は一般健診と同様ですが、以下の項目が追加(変更)となります。
●基本的な検査身体計測 : BMI値
血糖検査 : 空腹時血糖またはHbA1c
●基本的な検査
貧血検査 : ヘマトクリット値
検査の結果、以下の状態にあると判断された場合は、保健指導を受ける必要があります。
40歳以上になると健保組合による健診、国民健康保険による健診のいずれでも、特定健診・特定保健指導が始まります。また、付加健診やがん検診などを受けられる機会が増えます。何歳でどの検査が受けられるのかは、健診を実施するところ(健保組合または地方自治体)によって違いますので、自分が加入している健康保険では何が受けられるのか、事前に十分チェックしておきましょう。