人気の健診・最新機器
検診に関わる最新医療機器
◆乳がん検診
ここ数年、有名人が乳がんであることを公表し、乳がん検診の重要性を訴えたこともあり、特に30歳代からの乳がん検診の受診者が増えているそうです。ここでは、乳がん検診に関わる最新機器をお伝えします。
3Dマンモグラフィは、撮影確度を変えながら複数方向から撮影し、それらの画像を3次元的に構成することができるので、脂肪組織などの重なりを排除でき、判定しやすくなりました。3Dマンモグラフィを備えている健診施設(医療機関、健診センター)はまだ少ないですが、「マンモグラフィー検査」とみなされるため、乳がん検診として利用でき、従来の検査費用と同等の負担額で受けることができます。
マンモトームは、「精密検査」で利用することができます。 近年、若い人に増えている「非浸潤がん」を見つけるのに適していますが、基本的には保険が効きません。ただし、がんと診断された場合、あるいはマンモグラフィなどで精密検査が必要となった人は、保険が適用されることもあります。(保険適用の場合、自己負担金は18,000円程度)
◆肺がん・胃がん検診、心臓ドック
日本人の主な死因は、がん、心疾患、肺炎、脳血管疾患です。このうち、がんについては、肺がん、大腸がん、胃がんの順に高くなっており、厚生労働省は「がん検診による早期発見・早期治療」を推奨しています。
これらのがん検診に使用される最新機器としては、次のようなものがあります。
現在のところ、人間ドックや、一般健診で「精密検査が必要」となったときに行う検査ですが、がんや心臓疾患の診断などに使われる場合は、従来のCT検査と同様、保険適用となります(検診では自費です)。
PET-CTによる検査は、がんに対するより詳細な検査だけではなく、心筋梗塞などを調べるためにも利用できますが、現在のところは人間ドックや精密検査などで利用され、がんや心疾患の診断を行うときに保険適用となります。健診では自費で糖代謝を利用して行う検査であるため検査前の絶食指示をきちんと守ることが大切です。
◆大腸がん
大腸がん検診は、便を採取して潜血がある(便に血が混じっている)場合に、精密検査を行います。大腸ファイバー検査が一般的ですが、ここ数年、カプセル内視鏡の検査も増えています。
過去に大腸ファイバーで痛みや狭窄により検査が出来なかった人、お腹の手術の経験があって癒着などの可能性がある人は、保険適用となります(3割負担で3万5千円程度)。こういった条件に合わない場合は自費検査となるので、12万程度かかります。
◆動脈硬化
心筋梗塞や脳梗塞の原因には動脈硬化があり、ここ数年、動脈硬化の状態を調べる検査が普及してきました。現在のところ、一般健診や付加健診などで行われることは少なく(健保組合によっては付加健診に含めることもある)、人間ドック(心臓ドック、脳ドックなど)や精密検査の時に行われることが多いようです。
・血管の硬さ CAVI(脈波伝播速度)
・血管の詰まり具合 ABI(上腕と足首の血圧比)
CAVI値を平均と比べることでおよその血管年齢がわかります。
これらの結果をもとに、動脈硬化の進み具合を調べ、心筋梗塞や脳梗塞へのリスクを判定します。
健診では自費ですが、動脈硬化を指摘された人、健診でメタボリックシンドロームを指摘された人、生活習慣病の人は、保険適用となります。