禁煙 治療薬以外でもできること

食生活改善と生活習慣の見直しで禁煙を

◆日常生活の工夫で、禁煙を

15 治療薬以外でできること

近頃は薬物に頼らない禁煙実施を目指す人が増加傾向にあります。
その要因に、これまでの日常生活を見直し、工夫することで禁煙できると実証されていることが挙げられます。
タバコを吸いたくなる原因のニコチン願望を乗り切るためには禁煙外来、ニコチンを含んだガムやシールを貼るなどの方法があります。しかし、薬などには頼らず、自然な方法で禁煙ができればと考える人もいるでしょう。ここではその方法について紹介します。

◆まずはどのような時に、たばこを吸いたくなるのかを思い出してみましょう。

目覚めてすぐ、食事の後、商談がうまく行った時、ドライブをしている時、お酒を飲みながら、などと喫煙者にとってそれぞれ違ってく来るでしょう。
こうしたタバコを吸う時の状況を、手帳などに1週間から数週間記録しておくことも重要なポイントになります。日常続けていた生活習慣を、可視化し喫煙行動をとらないように見直すことも、禁煙に役立ちます。

◆禁煙のための食事のメニューを工夫し、食生活の改善に取り組もう

薬以外で禁煙をするには、食生活を変える必要があります。食事の内容も関係してくることから、食事を作る人の協力が不可欠となります。
調理をする人とこまめに相談をし、メニューを工夫してもらいましょう。
たばこが吸いたくなるようなメニューは避け、味付けを工夫することが大切です。
例えば塩分の多い漬物や、スパイスを効かせた刺激的な味付けの食事では、たばこが吸いたくなります。そうしたものは出来るだけ避けた方が良いでしょう。
メニューは、野菜や果物を中心に、脂っこくない、さっぱりした味がおすすめです。
野菜や果物には、体外へニコチンが排出されるのを遅らせる効果があります。これにより、ニコチン切れによる禁断症状を感じにくくすることも期待できます。
しかし、お肉が好きな人が頑張りすぎて野菜や果物だけで我慢をしていると、逆にタバコを強く欲してしまう原因にもなります。そのような時には無理をせず、好きな物も食べましょう。ストレスと上手に付き合うことで、より禁煙に近付けるはずです。
そして、できるだけ朝昼晩と、3食をきちんととることを心がけるようにしましょう。空腹を感じると、ストレスからタバコなどの余計なものを口に運んでしまいがちです。しっかりと食事をとることで、それを防ぐことができます。 禁煙して1~2週間もすると、味覚が回復し、食べものがおいしく感じられ、食事の量も増えて来るのが一般的です。
食生活の改善で、禁煙に取り組んでいる人は意外に多くいます。
禁煙のメリットは家族や周囲の人に受動喫煙などで迷惑がかからなくなること、本人の健康にも良い影響が出ることでしょう。自身や周囲の人の健康のためにも、時には協力してもらいましょう。

◆スポーツや音楽、ダンスなど趣味に没頭で禁煙

一流アスリートと言われる人の大半は、たばこを吸わないようです。
パフォーマンスを高めるためには、タバコは有害なものがあまりに多く含まれています。多くのアスリートや芸術家はそのことに気付いているのでしょう。
「スポーツと芸術にたばこは無縁、タバコなしでやろう」と、WHOは毎年5月31日を「世界禁煙デー」に制定しました。
これは、たばこと健康の問題を、重点的に取り上げる日として、世界中の人々に呼びかけられています。
自身と周囲の人の健康やパフォーマンスの向上のためにも禁煙を始めてみてはいかがでしょうか。

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