禁煙させたい人への働きかけ

禁煙のメリットとサポート

◆禁煙のメリットを知ってもらおう

13 禁煙させたい人への働きかけ

まずは、禁煙したら多くのメリットがある、と言うことを知ってもらうことが大切です。喫煙者の健康に関することは言わずもがなですが、家族や周囲への副流煙の影響が無くなることもメリットの1つです。副流煙を吸うことにより肺がんなど呼吸器系の悪性腫瘍にかかる可能性が上がりますし、心筋梗塞、脳梗塞など血管系疾患のリスクも上昇します。妊婦の場合は流早産の確率があがり、低体重出生の危険性もあるとのデータがあります。ご家族の妊娠は禁煙を勧める良いチャンスですね。
日常生活でもこれまで気付かなかった花や食べ物の臭いを敏感に感じるなど、禁煙の効果を感じるようになります。

◆禁煙すると健康面以外のでも多くのメリットがある

禁煙すると健康面以外でも美容や、金銭面、その他生活にかかわる多くのメリットがあることを知ってもらうことも大切です。

1、食事がおいしく感じられるようになります。
2、食事の量も増え、より健康的な食生活を送れるようになります。
3、息切れせずに,階段の上り下りが出来るようになります。
4、髪や衣服に臭いが付かないようになります。
5、火の始末を心配しないですみます。
6、友人や家族など周りの人が喜んでくれます。
7、貯金ができます。
1日一箱吸っている人ならば、1ヵ月で、1万3,000円。半年で3万9,000円、1年で、15万6,000円となります。5年続ければなんと78万円得するのです。

◆禁煙サポートは、家族全員で

喫煙者に禁煙を勧めるのは、一人の力では限界があります。家族全員の協力が必要です。

1、喫煙場所を絞り込み、楽しく吸えない状況を作ることが重要です。
2、禁煙をすることを決めたら、すぐに、喫煙具を見えないところに隠すか、処分をしましょう。
3、禁煙を決意したら、禁煙日誌をつけることを勧めます。
ついたばこに手を出しそうになったら日誌を読んでもらいましょう。

◆禁煙は日常生活の工夫から

喫煙している人の、ニコチン渇望を乗り切るためには、日常の生活に変化をつける事から始めましょう。タバコが吸いたくならないように下記のことを勧めてみてください。

1、冷たい水や、熱いお茶を飲む。
これは唇がしびれるほどに刺激を与えるとより効果的です。
2、たばこが吸いたくなったら体を絶えず動かし、散歩、ジョギングなどを勧める。
体を動かすことで、喫煙の事を忘れさせ、集中力を他に向けることで、乗り切ることができるでしょう。運動だけでなく、掃除、入浴等身体を動かすことがポイントです。
3、音楽、読書、将棋、庭いじり、絵画など趣味に没頭させることも有効です。
4、耳のつぼを爪の先で抑えるのにも効果があります。
5、食後すぐに、歯磨きをし、口をさっぱりさせるのもたばこを吸う意欲を失くす有効な手段です。
6、肉や味の濃い味付けのものより多くの野菜や果物を食べてもらうようにする。
野菜や果物には体外へニコチンが排出されるのを遅らせる効果があるため、ニコチン切れによる禁断症状を感じにくくします。
7、少しでもタバコを吸わないでいられたら褒める。
褒められると嬉しくなって禁煙への意欲もわきます。

◆お酒の席での対拠法

お酒は喫煙者にとって、最も吸いたくなるシーンの一つです。こうした席は禁煙を目指す人にとっては辛い場です。アルコールにより自制心を失い、周りの喫煙者に大きく影響される場でもあります。こうした席に呼ばれたら下記のことを勧めてみてください。禁煙を始めたばかりの方を宴会に誘わない配慮も必要ですね。

1、禁煙して2~3週間はお酒の場を断る方がベターでしょう。
2、どうしても断れない場合は、喫煙者でない人の隣に座るように話しましょう。
3、飴、昆布、歯ブラシなどの禁煙グッズを用意し、どうしても吸いたくなったらそれらを使い、タバコを口にくわえられないようにしましょう。長く口に入れておけ、カロリーの低いものを選ぶようにしましょう。
4、アルコールも飲み過ぎに注意し、自制心を失わないよう、節度を持って飲む。
5、ニコチンパッチを携帯し、危ないと思ったらすぐに使えるようにしましょう。
Top